SQL Server の GDR, CU, Service Pack の違いと適用可否について紹介します。
こんにちは、 SQL Server サポートです。
今回は、SQL Server の GDR, CU, Service Pack の違いと適用可否について紹介します。
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GDR、CU、Service Pack の違い
SQL Server の更新プログラムには主に GDR, CU, Service Pack の3種類があります。
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GDR (General Distribution Release)
主にセキュリティ関連の修正を提供します。
そのバージョンのSQL Server の以前のGDR のすべての修正を含みます。
例えば、CU も GDR も適用していない SQL Server 2019 で、SQL Server 2019 向けの GDR5 を適用すると、GDR1~GDR4の修正も適用されます。
そのため、GDR1 → GDR2 → GDR3 →・・・のように段階的に適用する必要はありません。
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CU (Cumulative Update)
機能改善やバグ修正を含む更新を提供します。
そのバージョンのSQL Server の以前のCU や以前のGDR のすべての修正を含みます。
例えば、CU も GDR も適用していない SQL Server 2019 で、SQL Server 2019 向けの CU5 を適用すると、CU1~CU4の修正も適用されます。
そのため、CU1 → CU2 → CU3 →・・・のように段階的に適用する必要はありません。
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Service Pack
大規模な更新を提供し、複数の修正や新機能をまとめて提供します。
そのバージョンのSQL Server の以前のService Pack や以前のCU、以前のGDR のすべての修正を含みます。
そのため、例えば どの Service Pack も適用していない SQL Server 2016 で、Service Pack 3 を適用したい場合、 Service Pack1 → Service Pack2 → Service Pack3 のように段階的に適用する必要はありません。
ただし、どの Service Pack も適用していない SQL Server 2016 で Service Pack 3用の CU や GDR を適用したい場合は、Service Pack3 → 目的の CU や GDR のように適用する必要があります。
なお、Service Pack は SQL Server 2016 以前で提供されていました。
シンプルで予測可能なメインストリームサービス ライフサイクルを採用したため、SQL Server 2017 以降ではService Pack は存在せず、CU と GDR のみとなります。
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GDR、 CU、 Service Pack の適用可否
・GDR を適用済みの SQL Server には、より新しい GDR か Service Pack か CU が適用できます。
・CU を適用済みの SQL Server には、より新しい CU か Service Pack が適用できます。
・Service Pack が適用済みのSQL Server で、かつ CU も GDR も適用していない場合は、その Service Pack 用の CU または その Service Pack 用の GDR を適用できます。
各バージョンの SQL Server の最新の更新プログラムは下記から確認できます。
// SQL Server の最新の更新プログラムとバージョン履歴 - SQL Server | Microsoft Learn
https://learn.microsoft.com/ja-jp/troubleshoot/sql/releases/download-and-install-latest-updates
※参考情報
// Announcing the Modern Servicing Model for SQL Server | Microsoft Community Hub
// SQL Server 累積的更新プログラム (CU) のインストールに関する一般的な問題のトラブルシューティング - SQL Server | Microsoft Learn
// SQL Server のサービス モデル - SQL Server | Microsoft Learn
https://learn.microsoft.com/ja-jp/troubleshoot/sql/releases/servicing-models-sql-server
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