こんにちは SQL Server サポートチームです。
今回は SQL Server 2019 CU2 以降を適用した際に ERRORLOG に記録されるエラーについてご説明します。
■概要
SQL Server 2019 CU2 以降で拡張イベントの"sqlserver.feature_restriction_usage"が廃止されたことにより、
累積的な更新プログラムを適用した後の初回起動時に、下記のエラーが記録されることがあります。
このエラーは更新プログラム適用後の一時的なものであり、無視していただいて問題ありません。
Error: 25623, Severity: 16, State: 1.
The event name, "XXXXXXXXXXXXXXXX.sqlserver.feature_restriction_usage", is invalid, or the object could not be found
Error: 25710, Severity: 16, State: 1.
Event session "telemetry_xevents" failed to start. Refer to previous errors in the current session to identify the cause, and correct any associated problems.
Error: 25709, Severity: 16, State: 1.
One or more event sessions failed to start. Refer to previous errors in the current session to identify the cause, and correct any associated problems.
■発生条件
SQL Server 2019 CU1 以下のバージョンの SQL Server を使っている環境に対して、SQL Server 2019 CU2 以降の更新プログラムを適用することで発生します。
■影響
このエラーによるお客様のアプリケーションへの影響はありません。
拡張イベントの"feature_restriction_usage"は、SQL Server CEIP サービス に関連して動作する拡張イベントセッション"telemetry_xevents"で使用されています。
SQL Server CEIP サービスは、Microsoft が SQL Server の使用状態に関する情報を収集する内部機能となっており、お客様のすべてのアプリケーションの動作には影響しません。
SQL Server CEIP サービスに関する詳細は下記の公開情報をご確認ください。
SQL Server の使用状況および診断データの収集を構成する (CEIP)
■注意事項
SQL Server CEIP サービスを停止/無効化している環境や、SQL Server CEIP サービスが"telemetry_xevents"の定義を変更する前に、SQL Server サービスが再起動された場合は引き続きエラーが記録される可能性があります。
SQL Server CEIP サービスの無効化はサポートされないため、起動した状態にする必要があります。
なお、SQL Server CEIP サービスが起動した状態であれば拡張イベントセッションの定義変更は通常数分で完了し、定義変更後は基本的に自動で"telemetry_xevents"が起動するため特に操作は不要です。